瓶詰ブログ

見た目は四十、心は中2

投票率が上がるに越したことはないけれど

最近、各界から「投票に行こう」というメッセージが発せられることが増えてきている気がする。特にタレントさんなどの政治発言はそれなりにリスクのあることなのだろうし、その勇気は素直に称賛する。おそらく全体としては良い傾向なのだろう。
投票を促す人はどちらかというと固定票を持つ現政権への疑問を持っているのだろう。浮動票が増えることで固定票の割合を減らしていこうという考えだ。確かに間違ってはいない。ただ、投票率が上がることと政権交代が近づくことが単純にリンクするかというとそうでもないと思う。

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普段政治に関心がない層が投票してもなんとなく知名度のある候補になんとなく入れる、ということにしかならない気もする。例えば大阪だと投票率が上がったのはいいがみんな何となく維新に入れて結果的に維新が躍進、みたいなことにもなるのではないか。

ほとんどの国民が投票権を持たない政党総裁選をあれだけ大々的にテレビでフィーチャーしてそのまま総選挙になだれ込んでいるという状況から見ても単純な知名度でいったら自民一強だろう。そんな状況で浮動層が投票したらと考えると、まあそういうことになる。

投票率が上がること自体は目的ではない。どんな生活をしていようと政治に否が応でも関わってしまうことを認識して国民みなが自分自身で考えるようすることが本来あるべき姿なのだろうけど、すぐには実現しないだろう。

一方で、政治に無関心でいられるのは国が平穏な証拠でもあるという見方もある。投票率が高い国はえてして国内に問題があるか、独裁国家のどちらかだともいう。本当かどうかは知らないけど北朝鮮投票率は100%(全部賛成票)だとかなんとか。

しかしだとすると、今の日本は本当に平穏なのかという疑問も生まれる。何十年も給料が上がらない自称先進国。世界のトレンドであるダイバーシティ対応も何だかイマイチっぽい。公文書の改ざん、隠蔽。コロナ云々は脇に置くとしても、ある種の有事であると言えなくもない。国内に問題のある国ならば、投票率は上がって然るべきなのかも、ということで話はループする。